野田、marebitoやめるってよ
ここ数年、「marebito」というバンドを組んでいる。
2010年~2013年に活動していたものの、緩く結んだ三つ編みのようにほぐれていった「エブリデーサンデーズ」というバンドを解散し、一人で弾き語りを続けようとした僕になんとなくバンド熱に浮かされた野田(以降「大ちゃん」)が「唯くんの歌はいいからやった方がいい」的なことを言ってきたために、とりあえず二人でやって見たのが「marebito」の始まりだった。
バンド名については「The Last Waltz」と迷ったものの、紆余曲折あり「marebito」に落ち着いた。そもそも「エブリデーサンデーズ」なんて名前のバンドやっていた人間にバンド名をつけるセンスがあるわけもなく、そこに関しては仕方ない。
2013年と言えば大学7年生になり、4年半ほど付き合った彼女に「付き合ってから3年目くらいで結婚について考えられなくなった」という旨を伝えられ、多少でも真人間になるべく就職をした年であった。そう、それもあってエブリデーサンデーズはほぐれていったんだ。
そんな状況で、バンド活動に身が入るわけもなくあの子がいなくなった悲しみを僕は音楽にぶつけ「いい曲だなぁ」と自己に陶酔する形で傷を癒していた。
2013年小林唯的3大失恋ソングといえば
「言えなかったんだよ」
「うそつき」
「ジュークボックス」
となるわけだけれど、その中でも「うそつき」では女の子のことだけではなく自分自身の人との関係性を歌っていた気がする。
「さよならだけが人生で僕はまたそれに憧れてしまったよ
何もかもこんな風に消えてしまえば美しい気がしたよ
愛されたいからキスをして 愛してたいから好きと言った
あの頃僕らは夢の中 どこまでも行ける気がした」
「うそつき」小林唯と野田ダイスケ
性別問わず。僕は出会いと別れを繰り返している。
誰かに認められたいから作る曲もあるだろうし、それはメンバーに対してだって思っている。
いつだって、それは同じで初めて新曲を聴かせるときはドキドキものだ。
ただ、なんとなく大ちゃんは僕曲を全部好きになる気はしていた。
自信の理由はわからないけれど、なんとなく今だってそう思っている。
最初に聴かせたのは「ブラックサンシャイン」これはいつの頃からかバンドではやらなくなってしまったね。その次が「夕闇と僕と遊覧船」や「風来坊に憧れて」このあたりは今でもよくやっている。
当時、僕はようやく自分のつく曲に自信を持ち、どこでも行けると思っていた。
あのとき出会えたから、今まで一緒にやってこられたのでないかなとも思う。
本来だったら仲良くなる人間同士ではない気もするし、それでもここまでやってこられたのは何かの信頼関係があったんだろう、と今でも思ってる。
だからこそ、今大ちゃん自身が自分で決めた「辞める」という決断は諸手をあげて歓迎したい。
「marebito」もこれから形を整えて行くだろう、それも楽しみだしいろいろな人に見せつけたい思っている。
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「エブリデーサンデーズ」の時から考えると色々あったね。
そもそも、バンドをやるために集まったわけじゃなかったし、大ちゃんやたいくんはバンドやる気もなかったもんな。
せっかく曲作ったからライブやりたいっていう、僕や経に押され流ような形だった気がするけどどうだったっけね。いつも入間のマグノリアに集まってコストコで買ったご飯食べながらレコーディングとか練習とかしてさ。僕はダメな大学生だったけど、あの時みんなは何してたんだっけね。
京都にわけもわからずライブしに行ったり、とりあえず高尾山登ってみたり、まあいわゆるバンドらしい活動はなんだかんだあまりしてこなかったけど、まあそれでも楽しかったよ。
気づけば「marebito」を始めた時に一緒に演っていた人は総入れ替わりになってしまったな。
詩郎はきっとマイペースにやってるし、佐々木はまあ相変わらずだろう、瑛二はよく動画を見る。
大ちゃんもきっとこれからいろいろやっていくんだろう。
僕もなんかしらやって行くさ。