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MUSIC

「インナーチャイルド」

 

懐中電灯ぶらさげて あたしは星を探してたの

大事なものはバッグの中 なくしたくないものはなんだっけなぁ

廃線になった銀河鉄道 改札口に幼い君

微笑みながら手を握って これでお別れだってわかってた

回送列車に飛び乗って 星巡りの旅は続いてく

遠くで聞こえた誰かの声 胸の高鳴りおさえていた

アンドロメダ越える頃 世界の果てが見えました

あたしにはわからない カモメの行方を追った

 

さらば今遠き君 さらば今遠き日々

音楽はやんで あたしは眠って 君の夢を見ていた 

「プレイバック」

遠い昔の話をしようか 君がまだ幼かったあの日の

何かを信じることも 何かを疑うことも単純だったあの頃の

思い出すのは夕暮れ 手をつないでいた二人

溶けていった海岸線 不覚にも僕は美しいと思った 

丸みを帯びた君の横顔を

これで最後にするから 同じ顔で笑ってよ

気持ちなんてもうどうでもいいから

しみったれた言葉で 愛にすらならないメロディ

いつの日にか 思い出しておくれよ 

「バス停」

 

通り雨 さびのにおい 世界はとまった

​雨宿り 二人の国 白と灰色

雨はやんで 世界は動き 離ればなれさ

もう一度君に会いに僕は行かなくちゃ

震えた肩が揺れて動くたび少し切なくなったけな

いつの間に僕はこんなに遠くにきてしまったかなぁ

愛と呼ぶには短い季節で 僕は君になれなかった

恋と呼ぶにもつたない響きで 僕は君にいえなかった

誰にもいえなかった6月の秘密

​誰にも聞けなかった君の行方

「夕闇と僕と遊覧船」

 

宵町の坂を下って 茜色染まる町まで

太陽みたいに鮮やかに君の心まで深く入り込めたら

夕闇が押し迫ってくるその前に君の家まで早く行かなくちゃなぁ

さよならがいえなくなってから気づくのはなぜだろう

野良猫が戯れ付いてきて 僕はまた遠回りをした

あの子の声が聞こえなくなったとき 悲しくなるの知ってて歌うのだろう

夕立が押し迫ってくるその前に君の家まで早く行かなくちゃなぁ

さよならがいえなくなってから気づくのはなぜだろう

八月は夜を歌う逃亡者たち 忘れかけてた歌を思い出して

遊覧船巡るよ僕たちの最期を目指しながら進むのさ

最果てで眠ってた君のこと思い出せるかなぁ

夕闇が押し迫ってくるその頃に僕は君のこと忘れてしまうだろう

​さよならがいえなくなったからどこへでも行けるだろう

「お腹が痛い」

 

寒気が止まらないんだよ ついでに腹痛も治らないんだ
どうやら熱も上がってきたみたいだし解熱剤&鎮痛剤飲んで布団一枚多くかけて寝ようかな

お腹が痛いお腹が痛いお腹が痛いだから君に会いたい

 

夜明けがきてしまったよ もう一回寝てもくだらない夢繰り返して見るなら 

もういいやいいや漫画で読んでしまおうかそれとも2ちゃんでも見ながら寝落ちできたらいいけれど

お腹が痛いお腹が痛いお腹が痛いだから君に会いたい

「バンドマンとワンナイト」

キラキラしている世界が好きなの
ついつい手を伸ばしてしまう
ふわふわしている私が嫌なの
そのままどこかに消えたいの

タバコとお酒の匂い嫌い、けど
それがなくちゃあやっぱりだめで
ふらふらしてる足取りが好きで
こっちを見ないその目が好きなの

バンドマンとのワンナイト
カーテン越しのトワイライト
あなたのベッドのシーツの色も忘れてしまうわ
バンドマンとのワンナイト
何話せばいいかわかんないの
あなたの声もギターもきっと明日には忘れるわ

特別な人の特別になれば
きっとそれは素敵でしょう
何にもないから誰かの何かに
なりたくなっただけかなぁ

無味無臭のまま死にたくない、けど
結局私はこのままで
ベッドに染み付くタバコの匂い
やっぱり少し苦手だと思った

バンドマンとのワンナイト
BGM誰の曲だっけ
「若者のすべて」はここではちょっと聴きたくなかったな
バンドマンとのワンナイト
別れ際「じゃあね」の一言
月明かりの下、少しいびつに笑ってくれた

思い出すのはどうかな
忘れちゃうのはどうかな
思い出すのはどうかな
思い出すのはどうかな

「ライラック」

遠くで響く遮断機の音で ようやく僕は体を起こして
ぼんやりとした陽だまりに向けて 欠伸混じりにおはようを言った


揺れるライラックの中に君を見て なんとなくもう気づいてた
愛しているって言葉は 意味を失うのさ
終わりにしようぜベイビー
眠りの中なら笑って話せる気がしたよ

おやすみまたね いい夢見てね
春の終わりに雨音が響く
ありがとうなんて馬鹿みたいだな
言葉をなくしてもかまわない暮らしを
続けながら僕達は日々に溶けた

線路の脇の空き缶で タバコを一つもみ消しながら
入道雲はまだかなと そんなことばかり考えていた

歌うサンダンスの果てで君と見た 恋の仕草にも
追いかけるほどの 理由はなくてさ
忘れちまおうぜベイビー
次に会うときは
本当のことを話そうか

さよならまたね 振り返るなよ
夏の匂いで頭がいかれそうさ
これからのことは 何にもないなぁ
アスファルトの上に陽炎が登る
僕は立ち止まってそれを ただ見ていた

おやすみまたね いい夢見てね
いつものように笑って言えたかな
さよならまたね 振り返るなよ
明日のことを話したくなるから
そして僕らは歳を重ねて
ライラックの香りが
何となく鼻につく
僕はそれに気づいて少しだけ幸せだったよ

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